漢字研究ブログ

主に漢字についての記事を掲載するブログ

2018/08/20

「柿/杮(かき/こけら)」の書き分けは絶対ではない

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漢字には、「シ(音)、かき(訓)」と読む字と、「ハイ(音)、こけら(訓)」と読む字がある。字源も表す語も異なる、別字種である。 本やTV番組やインターネット等で、この両字について「 「かき」の旁は5画で、「こけら」の旁は縦棒を貫いて4画で書く 」のだという意見が存在する。両字...
2018/07/22

「解」は「牛を切り分けること」ではない【遊遊漢字学】

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2018年7月22日付日本経済新聞の以下の記事に「解」についての記述があった。 (遊遊漢字学)「解」とは牛を切り分けること 阿辻哲次 :日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33207400Q8A720C1BC8000/ ...
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2018/07/16

「辛」の字源は「入れ墨に用いる針」ではない

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「 漢字カフェ 」内の以下の記事に「辛」字の字源についての記述があった。 あつじ所長の漢字漫談35 激辛もほどほどに | コラム | 日常に“学び”をプラス 漢字カフェ http://www.kanjicafe.jp/detail/8099.html  トウガラシなどの...
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2018/03/05

誤りだらけのサイト『漢字の音符』から学ぶ古文字考釈の心得

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古文字に関して、非学術的ないわゆるトンデモを語るサイトは幾多あるが、『 漢字の音符 』はそのうちの代表的なものである。しかし、何がおかしいのかを検証することで逆にどうすべきかを学ぶことに価値があると考え、いま敢えていくつかの指摘を行いたいと思う。 ここでは『 音符 「襄ジョウ」...
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2018/01/19

六書の問題と誤解

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※この記事では《説文》における六書と、《説文》における字源説の話をしています。 漢字字体の造字法の分類として「六書」というものがある。六書は《説文》で提唱され、その後《説文》が神格化されたため、今日まで六書分類は文字学分野でよく利用されている。しかし、この六書には多数の問題が...
2018/01/15

殷墟甲骨文中の「遠」「𤞷(邇)」と関連字

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この記事は裘錫圭氏が1985年に発表した論文《釋殷墟甲骨文裏的“遠”“𤞷”(邇)及有關諸字》(以下《遠邇》)を和訳したものである。 裘錫圭が《遠邇》の初稿を書いたのは1967年のことであるが、この文章は結局発表されなかった。その後、1982年9月に《屯南》等の新出資料の発見に...
2017/09/17

字典「史」

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「史」 釋義 甲骨文 「史」は武官、あるいは使者とする説が広く受容されているが、異説は少なくない。 また、名詞{事}、動詞{使}に用いられる。 名:職官名。また、使者。 ① 貞:方其[⿶戈屮](翦)我 史 。   貞:方弗[⿶戈屮](翦)我 史 。   貞:...
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