【𠔍】【𠔎】【𠔑】【𠔞】【𠔬】 【𠕌】【𠕕】【𠕡】【𠕫】【𠕿】
【𠖂】【𠖆】【𠖋】【𠖬】【𠖵】 【𠗏】【𠗩】【𠘁】【𠘦】【𠘪】
【𠘺】【𠘻】【𠙁】【𠙂】【𠫮】 【𠙎】【𠙔】【𠙕】【𠙞】【𠁉】
【𠙤】【𠚄】【𠚃】【𠚅】【𠚉】 【𠚊】【𠚌】【𢍭】【𢇕】【𠚠】
【𠔍】1468 セイ 義未詳 〔海篇〕𠔍、音西。
《龍龕》卷一《由部》 (201)
𠔍,[音西]。
「𠔍」は「西」の説文籀文「卤」を楷書化したものである。《叢考》(83)参照。
【𠔎】1469 キン 義未詳 〔海篇〕𠔎、欽上聲。
《篇海》卷六《八部》俗字背篇 (352d)
𠦎,口刃切。
《字彙補》子集《八部》補字 (469c)
𠔎,孔錦切,欽上聲。義無考。
「𠔎」は「𠦎」の訛、「𠦎」は「夲」が変化した字である。《集韻》平聲《豪韻》他刀切「𠦎,《説文》:“進趣也。从大十。猶兼十人也。”」(193)、《説文》卷十下《夲部》「夲,進𧼈也。从大十。大十者、猶兼十人也。」、《集韻》の「𠦎」は《説文》の「夲」と同字である。《篇海》の「口刃切」は「丑刀切」の訛である。《考釋》(42)参照。
【𠔑】1476 ガイ 義未詳 〔五音篇海〕𠔑、音害。
《新修玉篇》卷三十《龍龕雑部》去聲引《會玉川篇》 (242d)
𠔑,音害。要也。
《篇海》卷六《八部》 (352d)
𠔑,音害。
「𠔑」はおそらく「𡕗」の異体字である。《王三》去聲《泰韻》胡盖反「𡕗,相遮要。」(494)、「𠔑」と「𡕗」は同音近義である。ただし字体は遠く、なぜ二分に従うかはわからない。待考。
【𠔞】1489 音未詳 神の名。 〔字彙補〕𠔞、音未詳。〔五嶽眞形圖〕中岳姓惲名𠔞。
《字彙補》子集《八部》補字 (469d)
𠔞,《五岳眞形圖》中岳姓惲名𠔞。音無考。
待考。
【𠔬】1496 音義未詳 〔字彙補〕𠔬、出道藏、音未詳。
《字彙補》子集《八部》補字 (469d)
𠔬,出《道藏》。音未詳。義見[⿳昍一昍]字注。
待考。
【𠕌】1526 シヨウ 義未詳 〔字彙補〕𠕌、將松切、音踪。
《字彙補》子集《冂部》補字 (470b)
𠕌,將松切,音踪。《海篇》:“同乳也。”
「𠕌」は「𠕁」の訛、「𠕁」は「囱」が変化した字である。
《玉篇》卷二《冂部》「𠕁,音琮。𠕁孔也。」(37)、《字彙補》の「將松切=音踪」は「音琮」、「同乳也」は「𠕁孔也」の近形字の誤である。P.2014《五代本切韻》平聲《冬韻》此琮反「𠕁,通孔。亦忩。」(744)、《箋二》平聲《江韻》楚江反「窓,按《説文》作此“𠂥”。又従穴作此“𥥚”。」(152)、《玉篇》卷二十一《囪部》「囪,楚江切。《説文》曰:“在牆曰牖,在屋曰囪。”又千公切。通孔也。竈突也。」(395)。
「𠕁」「𠂥」「囪」は全て近形近音近義で同一字種、「囪(囱)」の変化した字である。《叢考》(43)、《考釋》(26)参照。
【𠕕】1532 ケイ 義未詳 〔呉韻〕古詠切、音扃。
《篇海》卷二《冂部》引《搜真玉鏡》 (271c)
[⿵冂另],為扃。出《吴》。
待考。
【𠕡】1548 音未詳 竈𠕡は影の神の名。 〔字彙補〕𠕡、音未詳、影神七名竈𠕡見談薈。
《字彙補》子集《冂部》補字 (470b)
𠕡,音未詳。《談薈》影神七名竈𠕡。
待考。
【𠕫】1558 音義未詳 〔字彙補〕𠕫、音未詳、穆天子傳、𠕫天之歌。
《字彙補》子集《冂部》補字 (470b)
𠕫,《穆天子傳》:“𠕫天之詩。”闕音。
待考。《漢語大字典・心部》(2508b)は「𠕫,同“昊”。」とする。
【𠕿】1574 ワウ 義未詳 〔海篇〕𠕿、音汪。
《新修玉篇》卷十五《冖部》引《類篇》 (140c)
𠕿,音汪。
《篇海》卷七《冖部》引《類篇》 (371b)
𠕿,音汪字。
待考。《古俗字略》卷三《陽韻》(60b)は「汪」の古字としている。
【𠖂】1575 レウ 義未詳 〔海篇〕𠖂、音尞。
《龍龕》卷四《雑部》平声 (545)
[⿱𠘨⿺九乆],音尞。
《新修玉篇》卷三十《龍龕雑部》平聲 (243b)
[⿵𠘨⿺九久],音尞。
《篇海》卷七《冖部》 (371c)
𠖂,音尞。
待考。
【𠖆】1578 バウ 義未詳 〔字彙補〕𠖆、明諍切、音孟。
《新修玉篇》卷十五《冖部》引《類篇》 (140c)
[⿱冖⿺玌䖝]𠖆[⿱冖⿰日⿺乚昌],並音猛。
《篇海》卷七《冖部》引《類篇》 (371c)
[⿱冖⿺玌虫]𠖆[⿱冖⿰日⿺乚昌],三音猛。
「𠖆」は「黽」が変化した字である。《龍龕》卷四《冖部》「[⿱冖⿻𦥑乚][⿱㓁电][⿱㓁⿰⿷匚一⿺乚目][⿱冖⿰⿷匚一⿺乚日][⿱冖⿺⿱一⿶𠃏二百]五俗。音猛。正作黽。蛙属也。」(536)、上掲字と「𠖆」は同音近形、全て「黽」の変化した字である。
【𠖋】1581 イウ 義未詳 〔海篇〕𠖋、音酉。
《新修玉篇》卷十五《冖部》引《類篇》 (140c)
𠖋,音酉。
《篇海》卷七《冖部》引《類篇》 (371c)
𠖋,音酉。
「𠖋」はおそらく「酉」が変化した字である。「酉」は多く「⿳一八目」に作る。この「⿳一八目」がさらに変化したのが「𠖋」だと思われる。
【𠖬】1608 ヒヨウ 義未詳 〔海篇〕𠖬、音馮。
《新修玉篇》卷二十《冫部》引《類篇》 (175a)
𠖬,音鳩。
《篇海》卷六《冫部》引《類篇》 (350a)
𠖬,音鳩。
「𠖬」は「丩」が変化した字である。「丩」はまた「𠃏」に作り、《正字通》子集上《乙部》「𠃏,俗丩字。」(43d)とある。「𠃏」がさらに変化したのが「𠖬」である。《廣韻》平聲《尤韻》居求反「丩,相糾繚也。」(208)、《王三》平聲《尤韻》居求反「𠖬,𥾆繚。」(466)、「丩」「𠖬」は同音同義、同一字種である。「音馮」は「音鳩」の誤。《叢考》(111)参照。
【𠖵】1618 カウ 義未詳 〔海篇〕𠖵、降平聲。
《龍龕》卷一《冫部》平聲 (187)
𠖵,下江反。正作瓨,今作缻、甖也。
「𠖵」は《龍龕》にあるように「瓨」が変化した字である。《叢考》(112)参照。
【𠗏】1653 セキ 義未詳 〔字彙補〕𠗏、音寂、見篇韻。
《篇海》卷六《冫部》引《搜真玉鏡》 (350a)
〾𠗏,音寂。
待考。《篇海》の字形は旁の「身」の中の二画がない字であり、《字彙補》が「𠗏」に作るのは誤りである。《叢考》(114)参照。
【𠗩】1682 ラク 義未詳 〔字彙補〕𠗩、力獲切、音硦、出呉志。
《篇海》卷六《冫部》引《搜真玉鏡》 (350a)
𠗩,力𫉬切。出《吴志》。
待考。
【𠘁】1705 ホウ 義未詳 〔字彙補〕𠘁、音部。
《篇海》卷六《冫部》引《搜真玉鏡》 (350a)
𠘁,蒲厚切。
待考。
【𠘦】1736 ヤ 義未詳 〔五音篇海〕𠘦、音冶。
《新修玉篇》卷二十《冫部》引《類篇》 (175a)
𠘦,音冶。
《篇海》卷六《冫部》引《類篇》 (350a)
𠘦,音治。
「𠘦」は「冶」の換旁異体字である。「冶」はしばしば「蠱」に借りられる。《馬王堆・養生方》173行「各蠱,并以□若棗脂完,大如羊矢。」、《文選》卷二漢・張衡《西京賦》「妖蠱豔夫夏姬,美聲暢於虞氏。」(薛綜注「蠱,音也,媚也。」 )、《太平廣記》「蠱容誨婬。」(原文《易・繫辭上》「冶容誨婬。」)、等等、これらの「蠱」はすべて「冶」の意味で用いられている。「𠘦」はこの「冶」と「蠱」から産まれた字であり、《字彙補》子集《冫部》「𠘦,以者切,音治。義亦同。」(471a)とあるのは正しく、《篇海》の「音治」は「音冶」の訛である。
【𠘪】1742 シ 義未詳 〔字彙補〕𠘪、少士切、音始。
《篇海》卷十二《𠘨部》俗字背篇 (460d)
⿵𠘨几,音始。
待考。「𠘪」は「⿵𠘨几」の訛。音からして「始」の傳承古文「乨」が変化したものだろうか。
【𠘺】1754 サ 義未詳 〔五音篇海〕𠘺、蘇个切、娑去聲。
《龍龕》卷一《云部》去聲 (191)
𠘺,昌介反。
《龍龕》卷二《几部》去聲 (333)
𠘺,蘇个反。
待考。
【𠘻】1755 キ 義未詳 〔篇海〕𠘻、音旡。
《龍龕》卷四《雑部》平聲 (546)
[⿱凡几],音旡(无)。
《篇海》卷一《雜部》平聲 (260a)
𠘻,音旡(无)。
「𠘻」「⿱凡几」はおそらく「无」が変化した字である。《叢考》(88)参照。
【𠙁】1762 チヤウ 義未詳 〔篇海〕𠙁、音長。
《龍龕》卷二《几部》上聲 (333)
𠙁,音長。
「𠙁」は「長」の古文を楷書化した字である。《龍龕研究》(280)参照。
【𠙂】1763 シヨウ 義未詳 〔海篇〕𠙂、音從。
《龍龕》卷二《几部》平聲 (333)
[⿺𠘭几][⿰𠘭几][⿰⿱口几几]𠙂,古文。音従。四。
待考。《叢考》(89)は「從」の異体字ではないか、とするが根拠がない。
【𠫮】1773 ソウ 義未詳 〔字彙補〕𠫮、子斗切、音走。
《篇海》卷二《几部》引《搜真玉鏡》 (274b)
𠫮,音徒。
《篇海》卷二《几部》引《搜真玉鏡》「[⿰⿱厶爪几],音從。」(274b)、《篇海》卷十《厶部》引《搜真玉鏡》「[⿰䏍几],音從。」(420d)、「𠫮」と「⿰⿱厶爪几」「⿰䏍几」は近形、おそらく同一字種である。「音徒」「音走」は「音從」の訛。《叢考》(90)はこれらの字を「從」の異体字ではないか、とするが根拠がない。
【𠙎】1774 シユ 義未詳 〔海篇〕𠙎、音樞、又音殊。
《篇海》卷二《几部》引《搜真玉鏡》 (274b)
𠙎,昌俱切,又音殊。
「𠙎」はおそらく「㼡」の変化した字である。「㼡」は《廣韻》平聲《虞韻》市朱切「㼡,小甖。」(76)とあり、「𠙎」の「音殊」と近形同音である。《叢考》(89)参照。
【𠙔】1781 キウ・ク 義未詳 〔字彙補〕𠙔、古臼切、音救。
《篇海》卷十二《𠘨部》俗字背篇 (460c)
[⿵𠘨⿱白土],音救。[⿵𠘨⿱卜㫔],同上。
《龍龕》卷一《𠘨部》 (128)
[⿵𠘨⿱十㫐],音救。
「𠙔」は「⿵𠘨⿱白土」の訛、「⿵𠘨⿱白土」は「廏」の古文を楷書化した字である。《玉篇》卷二十二《广部》「廏,居又切。二百六十匹馬也。[⿳九十㫐],古文」(407)、「𠙔」「⿳九十㫐」は近形同音、同一字種である。「廏」の古文は楚文字を由来とする。《叢考》(92)参照。
【𠙕】 ベイ・マイ 義未詳 〔字彙補〕𠙕、無迷切。
《篇海》卷十二《𠘨部》俗字背篇 (460d)
𠙕,于圭切。
待考。
【𠙞】1788 クワク 義未詳 〔海篇〕𠙞、乎麥切。
《篇海》卷二《几部》引《搜真玉鏡》 (274b)
𠙞,乎麥切。
待考。
【𠁉】1795 シヨ 義未詳 〔字彙補〕𠁉、充疏切、音初。
《篇海》卷十二《𠘨部》俗字背篇 (460d)
𠁉[⿵𠘨⿱昍用],二音初字。
「𠁉」は「初」の武周新字「𡔈」が変化した字である。
【𠙤】1796 セフ 義未詳 〔海篇〕𠙤、音接。
《篇海》卷二《几部》引《搜真玉鏡》 (274b)
𠙤,子捻切。
待考。また字は「⿺〾凡接」「⿰接〾凡」「⿺九接」「𤮌」に作る。《叢考》(93)参照。
【𠚄】1819 リ 義未詳 〔海篇〕𠚄、音里。
《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𠚄,音里。
「𠚄」は「齒」の説文古文を楷書化した字である。「音里」は「昌里切」の誤り。《考釋》(65)参照。
【𠚃】1820 カウ 義未詳 〔五音篇海〕𠚃、音毫。
《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𠚃,音毫。
待考。「号」が変化した字か。
【𠚅】1821 チ 義未詳 〔海篇〕𠚅、音致。
《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𠚅,地尔反。
「𠚅」は「𠚄」が変化した字で、「齒」の説文古文を楷書化した字である。《考釋》(345)参照。
【𠚉】1823 レン 義未詳 〔五音篇海〕𠚉、音連。
――《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𠚉,音逋。
「𠚉」はおそらく「逋」あるいは「𢔣」の異体字である。
《玄應音義》卷七・《慧琳音義》卷二十八《正法花經》第二卷音義「𠆐,經文或作𠚏,此應逋字,補胡反。逋,逃也。《廣雅》:“逋,竄也。”」、《可洪音義》卷五《正法華經》第二卷音義「𠆐,徒困反。逃也,隱也。正作遁、遯、𨙆三形也。上方經作[⿻𦥛一],《經音義》作𠚏,並同音遁。」(59/705b)、対応経文:西晋・竺法護譯《正法華經》卷二「若干種鳥,眷屬圍繞,種種虺蛇,蝠螫遁(宋、宮本作「⿶⿶千凵凵」,元、明本作「逋」)竄。」(T09,p0076b)。「𠚉」「𠚏」は近形同音、同一字種である。
《龍龕研究》(284)、《續考》(17)は《玄應音義》より「𠚉」を「逋」の異体字とする。《經音義文字研究》(87)は近形近義の「𢔣」の減画異体字が変化した字とする。
【𠚊】1824 チヤウ 義未詳 〔龍龕手鑑〕𠚊、音暢。
《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𠚊,音〾輰。
「𠚊」は「𠚍」が変化した字で、「鬯」の減画異体字である。「音輰」は「音暢」の誤り。《叢考》(142)参照。
【𠚌】1828 ウン 義未詳 〔搜眞玉鏡〕𠚌、於云切。
《篇海》卷二《凵部》引《搜真玉鏡》 (292a)
𠚌𠚓,於云切。
「𠚌」は「㚃」が変化した字である。
《龍龕》卷二《凵部》「[⿱吉⿶凵大],《切韻》。〾𠚟𠚓,二,《玉篇》。於云切。―,《切韻》欝也。《經音》《玉篇》壷也。又因、㡓二音。三。」(340)、《王三》平聲《文韻》於云反「[⿱吉⿶凵凶],又於神反。」(450)、同《眞韻》於倫反「[⿱吉⿶凵凶],鬱。又於芬反。」(449)、《廣韻》平聲《文韻》於云切「㚃,鬱也。」(110)、《集韻》平聲《諄韻》伊眞切「㚃,壹㚃。不得𣳘也。」(125)。「⿱吉⿶凵大」「𠚟」「𠚓」「⿱吉⿶凵凶」と「㚃」は近形同音同義、「𠚌」とこれらの字は近形同音、すべて「㚃」が変化した字である。
【𢍭】1838 シ 義未詳 〔五音篇海〕𢍭、音寺。
《新修玉篇》卷九《凵部》引《類篇》 (84b)
𢍭,音兕。
《篇海》卷二《凵部》引《類篇》 (292a)
𢍭,音寺。」
「𢍭」は形音からみておそらく「兕」の異体字である。「兕」は多く「𠒃」「𠒊」と書かれる(参北齊《劉悦墓誌》、S.189《老子道德經》等)。「𠒊」はまた「兕」の影響で「⿱凹𠒊」の字体となり、それがさらに変化して「𢍭」が生まれたものと思われる。
【𢇕】1842 イウ 義未詳 〔龍龕手鑑〕𢇕、音幽。
《龍龕》卷二《凵部》 (340)
𢇕,音齒。
「𢇕」は「齒」が変化した字である。《康熙字典》の「音幽」は「音齒」の誤り。《考釋》(345)参照。
【𠚠】1844 ヒウ 義未詳 〔搜眞玉鏡〕𠚠、音彪。
《篇海》卷二《凵部》引《搜真玉鏡》 (292a)
𠚠,音彪。
「𠚠」は「豳」が変化した字である。「音彪」は「音虨」の誤り。《考釋》(65)参照。
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